山科恭介

2012年7月21日 (土)

『独りファシズム』 -作者は何と向き合ったのか?

山科恭介 夢想弄翰

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『独りファシズム』 -作者は何と向き合ったのか?-

2012.07.20 (Fri)

  
最近ではあまり本を読む機会がなく、読むつもりもなく、たまに何かの書物を読み始めると、
その下劣さにうんざりして放り投げてしまうことがよくある。
直近で私を唸らせたのは、ミチオ・カク氏の 『パラレルワールド』 のみだが、どうやら、次の書物が現れたようだ。

つい先日、『独りファシズム』 のYukino 氏から、一冊の本をいただいた。
すでにご承知かとは思うが、彼のブログ文章を書籍にしたものである。
だが、この本は、よくあるブログの書籍化どころの話ではなく、想像を絶する圧倒的な
<資料集> であり、それは社会学的にいえば国家俯瞰、思想的あるいは哲学的にいえば、人間存在解明への有力な手引書となっている。

そして、展開する現象を精神の物理学的見知(エネルギー動向)からアプローチしているのだ。場合によっては、人は、ここから存在の 「トーラス系」 を認知するかも知れない。
いつかこのブログでも書いたのだが、作者が意識して表出しているあの 「ですます調」 の
文章は、ここでも異様なる迫力を携えて迫ってくる。


20120720014452d60s


一読して、その構成がどうにも素晴らしい。
既出のブログ文章をベースにしているのだが、ブログとは全く違う。
彼の文章は難解で、難しい文章を読み慣れていない人には苦痛とすら感じるのだろうが、時間をかけて読み解けば、誰にでもそのイメージが思い浮かぶように考えられている。
語彙の豊富さは彼のブログからでも判るのだが、その難しい言葉の解説が、注釈という形で丁寧になされており、ふと疑問がわいたときにその疑問が溶解するように、そして、その裏付けがとれるように配慮されている。
この注釈が殊の外、興しろいのだ。(笑)

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2012年4月29日 (日)

「相互主義」欠落にみる小沢戦略の問題点

小沢裁判が無罪となり、ひとまず胸を撫で下ろしているのだが、事態が好転の兆しをみせない杞憂が存在している。小沢一郎は依然として、かつての政治手法に固執し、<殻>を抜け出ていないからだ。

個 人的な感想が許されるならば、私は、2006年民主党代表戦の時に発した 「変わらずに生き残るためには、変わらなければならない」 という映画 『山猫』 の一節を再度引用し、「現在の日本は非常時であり、再び私自身が変わらなければなりません」 との発言を待っている。
混迷する日本の情況に鑑み、小沢は、もう一度 「変わらねばならない」 と切に願っている。

小沢一郎という政治家は理念もあり決断力もあり、それでいて民主主義の作法の則って政治活動をしていることが評価されているのだが、これは、ある意味、彼の重大な欠点でもある。
この世は、馬鹿で無頼の徒が一旦大暴れすれば、もはや普通の市民は手がつけられないということを考えればそれは当然であり、一般人の実生活上での話とすれば、この種のことは日常茶飯、しかるに、では国政の場ではどうかというと、実は、ここでも同じ状況となっている。
官吏における面従腹背の形相はその変形であり、現与党である民主党の造反劇も同様だ。
「民主主義の手続きに則って」 という態度を鮮明にしている小沢は、この種の手合いには無力であると、この三年間で皮肉にも示してしまった。
目に見えないところで展開されている政局の妙や、実質的な政治家の力関係などというのは我々一般民衆には計り知れないことなのだが、それでも外形として、その実態が示しうる 「影」 だけは見えてくる。

先の小沢裁判で無罪を勝ち取ったのは、小沢一郎の元私設秘書であった石川知裕衆議院議員が検事とのやりとりを秘密裏に録音していたという 「裏技」 が功を奏したのだが、これがなければ、小沢判決は一転、有罪となったに違いない。
日本人がみな異口同音に嫌がるこの種の手法を伝授したのは、「外務省のラスプーチン」 と呼ばれた佐藤優氏であるが、これは外交の専門家としての当然の手法であった。

彼が言うには、
「外交の世界では相互主義という考え方がある。向うがルールを破っている時は、その範囲においてこっちもルールを破っていいん だ。石川さんが捕まった後、石川さんが弁護士にも話してない話が新聞に出ているっていうのは、検察がリークしているからだ。あるいは、石川さんのところで 押収されたコンピュータの中にはこういうデータが入っている。コンピュータが押収されているんだから、そのデータを持っているのは検察しかない。明白に検 察からデータが出て、流れが作られている。その範囲においては違法なことをしているわけじゃないから、これはルール違反してもいいんだ。」
という意味合いで、石川氏を説得したと本人が暴露している。

むろん、「目には目を歯には歯を」 というハムラビ法典の異形戦法だが、その段階で佐藤優もこれがどの程度の効果を発揮するかは未定だったに違いない。
しかし、仕込むべきものは仕込んでおかねばならない。
それが 「全力を尽くす」 という意味であり、これは事の善悪を超えた概念として、むろん適法違法の問題ではなく、ガチンコでやってくる相手には、ガチンコで対応しなければ勝てないという、外交の場で丁々発止とやってきた佐藤の信念だ。

そしてこれは哲学的に言えば、存在するエネルギー体に対抗し得る最も有効的な手段のうちのひとつだろう。
それが最後の最後になって、威力を発揮した。
小沢一郎に対するこの度の裁判が、「全く意味を為していない一般民衆の想いや行動」 とは別に、周辺スタッフと専門家による勝利だと私が言い切る理由である。

石川氏の隠し撮り戦法を小沢一郎が承知していたのかどうかは判らない。
問題は、もし小沢がこの種のことを承知しないで、自身の裁判に臨んだとなれば、この度の裁判は薄氷を踏む思いの裁判だったと言えるだろうし、小沢一郎の保身としての力量を疑わないわけにはいかない。
そして、もしも、小沢一郎やその関係者たちの中で、これが 「時限爆弾」 だと承知して最初から裁判に臨んだのなら、文句なしに、小沢一郎という政治家に日本を任せて構わない。

ただ、
彼の政治的スタンスとその言動から、今までも、そしてこれからも、この種の手法を使わないだろうと推測できる。
自身に対して極めて有効的な手段を選択し、方策をめぐらし、国政に対して、あるいは政局に対してこれを使わないとなれば、彼の手法は一体なにものか?

私は論理的にではなく生理的に、小沢一郎の政治手法は、この種の問題点を抱えているように思う。
「過激にやれ!」 ということは、対抗する相手のエネルギーに見合った手法で対峙せよ、という意味だが、それは国民の生活や国家のあり方として、悠長に構えている時間がもうすでに無いという理由に拠る。

さて、今日は日曜日なので、
小難しいことをグデグデ言ってもせんないので(笑)、最後に佐藤優氏と石川知裕氏との事後のやりとりを記して、今日の拙い感想を締め括ることにしよう。 

「やっぱり佐藤さんに言われて隠し撮りしてよかったと思ってます、と(石川氏に)言われた。検察官より私のほうが怖かったって言うんです。要するに、私は隠し撮りをしろと、スゴク強く言ったんです。そしたら石川さんは、したくないって言うんですよ。
どうしてかって色々突き詰めると、自分の性(しょう)に合わないんです、そういうことは・・・と。
それはどうしてかと聞くと、卑怯だと・・・・」

小沢一郎も内心持っているであろう、この 「卑怯だ」 という感覚が・・・、大問題なのである。

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