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2017年7月24日 (月)

ロシアのエネルギー事情

人生は冥土までの暇潰し
世の中、フルベッキ写真なるものが存在する。お雇い外国人のフルベッキを囲んで、明治天皇、岩倉具視、勝海舟、坂本龍馬、西郷隆盛、大久保利通、伊藤博文、横井小楠、高杉晋作、副島種臣、小松帯刀、大隈重信、大村益次郎といった、そうそうたる大物が一堂に写る集合写真という触れ込みだ。しかし、左に挙げた大物は誰一人として写っていない、というのが本当のところで、そのあたりについて亀さんは、拙稿「フルベッキ写真に写るは…」に書いた。

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なを、慶応大学の高橋先生(当時)が、フルベッキ写真の真実についての論文を執筆されており、それを亀さんの旧ブログにアップしているので、関心のある読者に一読してもらえたら幸いだ。
http://pro.cocolog-tcom.com/edu/2007/01/post_1dcc.html

掲示板「放知技」への拙投稿がきっかけで、この高橋先生の論文に久しぶりに目を通して改めて思ったことは、徹底して検証を重ねることの大切さである。これはロシアのエネルギー事情についても云えることで、ロシアの主な外貨獲得源である石油や天然ガス事情を、正確に把握しておくことの必要性を感じたので、JBpressに掲載されていた杉浦敏広氏という人の記事を、昨日はじっくりと目を通してみた。ちなみに、杉浦氏は現在、環日本海経済研究所共同研究員という要職にあるが、かつて伊藤忠に在籍時はソデコ(サハリン石油ガス開発)に出向、サハリン事務所計7年間にわたり勤務するなど、ロシアのエネルギー事情に精通したプロフェッショナルである。

最初に、昨年の記事になるが、石油と天然ガスがロシアにとって、どれほどの意味があるのかが、一目で分かる図が載っていたので以下に転載しておく。

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 ロシア国庫収入の約半分が石油・ガス関連税収、輸出額の約7割が天然資源輸出だが、アゼルバイジャンでは国庫収入の7割以上が石油・ガス関連収入であり、石油・ガス輸出金額は輸出総額の9割以上になる。
油価下落で最大の試練を迎えたプーチン大統領


ロシアにとって石油や天然ガスが、大きな意味を持つことを頭に入れたところで、続いて杉浦氏の他の記事を読み、目を引いた記述を幾つか引用しておきたい。なを、杉浦氏のプーチン観については、同意できぬ点が幾つかあったものの、今回はロシアのエネルギー事情に的を絞るべく、敢えて目を瞑ることにした。

最初に驚いたのは、日本のエネルギー評論家らのデタラメぶりが、甚だしいという事実であった。そのやり玉に挙げられていた評論家らに、たとえば『ロシア・ショック』(講談社)を著した大前研一氏がいる。

世の中には間違いだらけのロシア・エネルギー論やパイプライン談義が横行しており、権威ある学者や知識人が書いた本や記事の中にも多くの間違いがある。
パイプラインを知らなすぎるエネルギー評論家たち


次に、民間企業がパイプライン(P/L)建設を検討する際、三つの要件を検討しなければならないと杉浦氏は指摘しているが、書籍・雑誌・ネット等で学者や識者がパイプラインについて言及した時、以下の三点の要件を念頭に置けば、その学者や識者のエネルギー論のレベルが、手に取るように分かるはずなので、今後の読者の〝モノサシ〟として活用していただけたら幸いだ。

 私企業が長距離幹線P/L建設構想を検討する場合、下記3要件をまず考慮する必要がある。

●何を輸送するのか? (原油・石油製品・天然ガス・水?)
●どこから?どこまで建設するのか? (供給源と需要家は存在するのか?)
●P/L建設費は回収可能か? (経済合理性は?)

 そのP/Lで何をどれだけ輸送するのかにより、使用される鋼管の鋼種・品質・口径や輸送圧力が決まる。私企業にとりP/L建設費・運営費が回収可能かどうかは非常に重要な判断材料になるが、実務に疎い学者や知識人のP/L談義には、往々にしてこの視点がすっぽりと欠けていることが多い。

パイプラインを知らなすぎるエネルギー評論家たち


また、ロシアのエネルギー事情を考察する上で、以下の記事も大いに役に立つと思う。サハリンから日本に向けたパイプライン建設構想を、日本側で打ち出したものの、杉浦氏というプロフェッショナルの眼から見れば、フィールド・スタディがデタラメであることが暴露されており、貴重な記事と云えよう。

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サハリンから日本向けパイプライン建設構想の実現可能性は?
 筆者は海外で長年、実際に海洋鉱区の探鉱・開発や長距離幹線P/Lの建設事業に従事してきました。その経験から申せば、今回の暫定F/Sに記載されている、S-3海洋鉱区を天然ガス供給源とする、2022年全面稼働前提の日本縦断陸上P/L建設構想は“机上の空論”としか言いようがありません。

エネルギー評論家の意見を鵜呑みにしては危ない


以下の別記事も、サハリンから日本向けパイプライン建設構想についてのものだが、前記事よりも一段と厳しく、「日本縦断陸上天然ガスP/L建設構想は国益を毀損する」と、杉浦氏はバッサリと斬り捨てている。

国益を毀損する日本縦断陸上天然ガスP/L建設構想
 上記より筆者は、日本側が策定したとされる暫定企業化調査の内容は非現実的であり、数字には整合性がないと考えている。

 日本側策定の暫定企業化調査は、単に日本縦断陸上P/Lを建設したいという願望の表明にすぎず、これは国土強靭化計画の一環という錦の御旗を前面・全面に押し出した、利権目当てのP/L建設構想と言わざるを得ない。

日本縦断陸上パイプライン構想の大不思議


最後に、杉浦氏の最新記事から、亀さんが注目した記述を二点挙げておこう。

筆者は、ロシアのエネルギーを理解する鍵は次の3点と考えます。

(1)ロシアは信頼に足る資源供給源。
(2)ロシアにとり欧州は最重要市場。
(3)ロシアは輸出市場の拡大と輸送路の多様化を目指す。

世界の信頼度:米国とロシアの立場が逆転?


上記(1)~(3)にピンと来ない場合は、記事に目を通して直接確認していただきたい。次にロシアと中国は〝最大の敵性国家同士〟という杉浦氏の意見、亀さんも概ね賛成だ。

プーチン・ロシアにとり中国とは?
 筆者は、プーチン・ロシアにとり最大の敵性国家は中国だと考えております。この点には異論もあろうかと思いますが、筆者はそう理解しています。

 日本にとり最大の敵性国家が米国であると同様、ロシアにとり最大の敵性国家は中国、とプーチン大統領は認識しているものと推測します。

 ロシアと中国が長い国境線を挟んで隣国同士であり、そこから多くの問題が生じてきたことを考えれば、ロシアが中国に対して(そして中国がロシアに対して)警戒感を抱くのは当然と言えましょう。

 このような状況認識のもとで、ロシアは中国との間で戦略的パートナーシップを構築しています。敵性国家たる隣国との友好関係維持こそ、自国の国益に適うと正しく理解しているからです。敵性国家を研究し、理解し、友好関係を築くことこそ国益に適います。

世界の信頼度:米国とロシアの立場が逆転?


【別報】
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日曜日の東京新聞に載った吉永小百合の「私の十本」(20)

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