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2016年11月 9日 (水)

小室直樹の中国原論

人生は冥土までの暇潰し
 
 
今年の梅雨明けあたりに首都圏が麻痺すると亀さんは想定し、あれこれ計画を立てたり準備をしたりして備えていたのだが、すでに梅雨明けから3ヶ月が過ぎた。幸いにして(?)日本は未だ保っているようなのだが、何故なのだろうか? そのあたりの理由が明確に分かるのが以下の記事である。すなわち、「森林の存在」、「ミニ太陽の沈没」、「天の配財、神の配慮」だ。
大変な多病多死社会に突入しているが…

よって、もう暫くは東日本で生活していけそうだと判断したので、「森への誘い」を始めたり、最近になって再び本を取り寄せて読むようになった。本についてだが、どれもこれも亀さんにとって関心のあるテーマを扱った本であり、完読はしていないものの、現在読み進めている本の中から、これはと思った本を順次紹介していこう。

初回の今回は、『小室直樹の中国原論』(小室直樹 徳間書店)を取り上げたい。同書については拙稿「青州へ赴く(8)」で既に取り上げており、青州に赴く前に読了の予定でいたが、準備に追われて最初の数ページしか読了できなかった。そして、帰国から1ヶ月も経つというのに、未だに三分の二しか読破できていない有様だ。その理由は、他にも乱読中の本が机やベッドに山積みということもさることながら、もう一つの理由は内容的にも素晴らしい本のため、立ち止まって考えることが多いためだ。

16100103

この『小室直樹の中国原論』から引用したいテーマは多いのだが、今回は一つだけ取り上げるとしよう。他にも素晴らしいテーマが目白押しなので、あとは直接手にとって読んでみていただきたい。では、以下は同書からの引用である。

中国は儒教の国だと言われている。儒教は中国の国教であると言われる。これに大社会学者のマックス・ウェーバーが反論を加えた。「儒教が正統であるけれども、異端として道教もっている」と。確かにそういう側面もある。しかし、もっと大事なポイントがあるのだ。それを押さえておかなければならない。それは……。
中国における統治機構は、じつは二重構造だったという事実である。すなわち、表向きは儒教で国を治めてきたのだけれども、実際は法家の思想で統治してきた。これを『陽儒陰法』と言う。表は儒教だけれども、裏は法家の思想……。「法家の思想」は、儒教とならぶ中国の正統宗教とも言える。これを「法教」とも呼ぶことにしよう。
この法家の思想(法教)は、その大本まで遡れば管仲にまで行き着く。

『小室直樹の中国原論』p.179~180


管仲と云えば、最近のブログ『文殊菩薩』 で、「管鮑の交わり」と題した記事がアップされていたのを思い出していただきたい。同記事では管鮑の交わりという諺の背景について、実に分かりやすい解説が行われている。このように、野崎晃市博士の筆による最近の中国史、殊に青州史は、孔子や孟子らの儒教、諸子百家の代表格である老子や荘子、さらには管仲、商鞅、申不害、韓非子といった法家に至るまで、中国文化の絶頂期に輩出された偉人が綺羅星の如く登場しているのだが、そうした偉人らが樹立した独創的な思想は、すべて春秋戦国時代に生まれたものである点に注目されたい。以降の思想はすべて、訓詁・解釈に過ぎないとすら言われているほどだ。その意味で、今後も続くであろう野崎博士の中国史・青州史を、一層深く理解するためにも、『小室直樹の中国原論』の一読を勧める所以である。

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