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2012年4月24日 (火)

小沢一郎と橋下徹 これから始まる「本当の関係」 『週刊ポスト』 2012/05/04

『週刊ポスト』2012年5月4-11号
《 本誌しか書けない永田町深層海流 》
小沢一郎と橋下徹
これから始まる「本当の関係」

消費税増税と原発再稼働の土壇場

Post 05044 月26日に判決が出る小沢一郎裁判では、検察が「有罪ありき」で捜査を見当てに当てはめる工作をしてきた内実が明らかになった。同じことは大メディア報道にもいえる。判決が有罪だろうと無罪だろうと、26日以降の報道は変わらない。「小沢よ去れ」だ。国家権力と記者クラブに狙われる小沢氏の前に現われた「もう1人の壊し屋」橋下徹氏は、国民人気が高い点で小沢氏と好対照でもある。2人が組むことを既得権派は何より恐れている。

■ 勝次官の定年延長密約

「最後のご奉公」と思い定めた小沢一郎民主党元代表と日の出の勢いの橋下徹大阪市長。2人の共通点は、霞が関と大メディアの嫌われ者であること。

橋下氏は消費税増税と原発再稼動を推し進める民主党政権の打倒を掲げて宣戦布告した。

小沢氏はいち早く民主党で増税阻止を唱え、自派の議員に政府・党の役職を集団辞任させたが、政権の内と外からの反増税のうねりは簡単にひとつに繋がりそうにはない。

4月26日、ついに小沢氏の陸山会事件の判決が下る。有罪でも無罪でもそれを機に「小沢は政界を去れ」というバッシングが最高潮に達することは確実だ。

大メディアは判決が下る前に壮大な予定稿を用意していた。自民党3役経験者が新聞社新聞社の論説幹部から聞かされたという次の言葉が、大メディアが展開する論理を先取りしている。

「小沢氏の元秘書3人は一審有罪さ。本人の判決がどちらであれ、政治的責任を免れることはできない」

永田町、霞が関はメディアの小沢氏の動きを止めさせ、その間に「原発再稼働」と「消費税増税」という地獄の門を開こうと企むのだ。

増税司令塔の勝栄二郎財務事務次官が、まず「非常事態宣言」を出した。

さる4月上旬、勝次官は野田首相と極秘会談を行った。次官が総理に会うのを秘密にする必要はないはずだが、この会談は新聞の首相動静には載っていない。

「勝次官は消費増税法案の成否を慎重に見極めてきたが、この時点で国会会期末の6月までに成立させることを断念した。法案はその先でも成立させる可能性を残すが、問題は財務省の陣容だ。自分の去就を含め、今の体制は6月末の人事で大きく変わる予定だったが、それでは国会を乗り切れないと判断し、総理に『人事を半年先送りしたい』と直談判した。総理はそれを了とした」(財務省中枢筋)

「影の首相」と呼ばれる勝次官は今年6月に人事院規則で事務次官の定年と定められている62歳を迎える。しかし、国家公務員法では、「公務の運営に著しい支障が生ずると認められる十分な理由があるとき」は任命権者の判断で3年間まで勤務延長させることができる特例がある。(第81条の3)

勝次官は自分自身にその特例を適用させ、何が何でも自らの手で増税を実現させるつもりなのである。

財務省はこの密約情報について「ご指摘のような事実はありません」(広報室)とした。

返す刀で財務省は政界工作を急いだ。安住淳財務相は民主党若手議員たちとの食事会で軽口を叩いた。

「財務省が今、自民党の説得を徹底してやっている。自民党は必ず増税法案に賛成するから見ていろよ」

先の中枢筋は、財務省の自民党工作は増税法案賛成だけにとどまらないと明かした。民主党は法案の党内審議で、①歳入庁の創設、②5年後の消費税再増税を定めた附則28条の削除、③消費税率引き上げは経済状況好転を条件とし、「名目3%、実質2%」の経済成長を目指すという数値目標を盛り込んだ。

なんと財務省は、自民党側に「3条件すべてに反対して欲しい」と持ちかけているという。官僚が政府案への反対をけしかけるなど、明らかな背任行為である。

「谷垣禎一総裁はじめ自民党執行部は納得済みだ。勝次官ら首脳部は今、自民党内を法案賛成で固めるために、デフレ下の消費税増税に慎重な安倍晋三元首相や中川秀直元幹事長の説得に全力を挙げている」(前出の財務省幹部)

安倍元首相に話を聞いた。

「私は総理経験者だから、財務省はじめいろんな者が財策の説明に来る。私は消費税増税を行うためには、デフレ脱却と経済成長が必要であり、増税前にその条件を整えなければならないと考えている」

一方で中川氏は、「財務省が私に接触するはずがない。歳入庁には賛成だし、現状での増税には反対します」と明言した。

財務省の工作がどこまでうまくいくかは現段階で不透明だが、官邸、民主党主流派を巻き込んで、「勝内閣」の下で与野党の官僚派政治家を糾合しようという前代未聞の役人によるジャックが進められていることは大きな脅威である。

■ 小沢が用意した「受け皿」

反増税派は戦略の組み直しを迫られた。

これまで小沢氏は消費税法案の今国会での採決を阻止し、9月の代表選挙で野田首相を交代させて党の再建をはかるという党内改革を目指してきた。

「もう一度、民主党が政権交代の大義を思い起こせば、必ず支持が戻ってくる。(他政党との)連携を急ぐ必要はない」

と、繰り返し語ってきたが、事態は悠長な状況ではなくなってきた。

人事の禁じ手や与野党の談合国会まで仕組んで増税ごり押しが加速し、一方で小沢氏は大メディアの猛攻撃に足止めされるという状況では、一日も早く野田政権を倒し、総選挙を視野に入れてでも政界再編によって反増税、脱官僚勢力を結集する必要がある。その鍵を握るのが、「倒閣宣言」した橋下氏と手を結ぶことである。

すでに賽は投げられた。

橋下氏が率いる大阪維新の会の「弱点」にヒントがある。

民主党、自民党、公明党はそれぞれ独自に選挙情勢調査を行っているが、維新旋風はまだ関西圏にとどまっており、「今すぐ総選挙をやれば維新の会は近畿ブロックを中心に50~60議席が精一杯」(自民党選対幹部)という分析は共通している。仮に、関東を基盤にするみんなの党や東海ブロックの減税日本と合わせても100議席を上回る程度で、過半数には遠い。

特に維新の会は国会に議席を持たず、政党要件(国会議員5人以上等)を満たさないことから、現状では「政党の政策ビラや選挙カーを使えない」「小選挙区候補の政見放送ができない」など圧倒的に不利な条件で選挙戦を戦わなければならない。さらに痛手なのは、小選挙区と比例代表の重複立候補が認められないため、有力議員と戦う候補は小選挙区で勝たない限り議席を得られない。これでは優れた候補者は集め難い。

小沢氏がさる2月、民主党の1回生議員との会合で、大阪維新の会について、「300小選挙区に候補者を出す基盤がない。どこに頼るかは別にして、単独では無理だ」と語ったのは、そこを見抜いていたからだ。

小沢氏は高みの見物はしなかった。野田政権が消費税増税法案を閣議決定したあと、小沢氏が目をかけていた木内孝胤代議士が1人で民主党を離島した。小沢側近が、その意味を語る。

「木内氏は維新の会とのブリッジ役を担っている。いざ選挙という時は、小沢系議員4人が木内氏とともに維新の会に合流して政党要件をクリアさせる。木内氏の後ろに続いて小沢派の1回生議員が離党届を提出した。”必要なときは、いつでも5人用意する”という橋下氏へのサインでもある」

木内氏本人は含みのある言い方をした。

「大阪市長選では党に内緒で橋下氏の応援に行ったし、橋下氏のブレーンとも意見交換してきた。大阪維新の会と接点がないとはいいません。一方でみんなの党の浅尾慶一郎政調会長とは子どもの頃から親交がある。小沢さんのことは今も優れた政治家だと思っていますが、言われた通りに動くのではなく、あくまで信念に従って行動するつもりです」

小沢氏と橋下氏をつなぐ人脈としては、政策集団「新しい政策研究会」顧問の原口一博元総務相や、大村秀章愛知県知事など、他にも複数のパイプがある。

ただし、どちらも国家の統治機構に踏み込む改革論を打ち立てて闘うタイプだけに、最後は本人同士が政策で一致して握手できるかがハードルになる。

例えば小沢氏は、橋下氏が維新八策に掲げた首相公選制に、講演で否定的な見方を示した。

「国民に選ばれた人は名実ともに元首だ。天皇制との兼ね合いから政治論としても大きな議論になる」

小沢氏は日本の政治機構は象徴天皇による「立憲君主制」であり、首相公選制は、それを「共和制」に変えることになると見なし、否定的なのである。

『小沢一郎 嫌われる伝説』著者で小沢研究の第一人者である政治ジャーナリスト渡辺乾介はこう指摘する。

「橋下氏は府知事、市長として自治体の行政や議会に大統領的権力を行使し、改革を実行してきた。そうした経験から、現在の総理大臣の姿をふがいないと考えている。首相公選制を掲げたのも、天皇制の否定や共和制移行を想定したというより、首相が国民から直接から選ばれれば、もっと強い権力を行使できるという発想だろう。

しかし、議会制民主主義の申し子である小沢氏は、知事や市長と議院内閣制の首相との権力の違いをよくわかっている。首相公選論にあえて一石を投じたのは、橋下氏がその違いをどこまで咀嚼し、国政でやっていけるかを見極める試金石のつもりではないか」

そこを乗り越えてくれば、小沢氏が橋下氏を「総理に担げる政治家」と白羽の矢を立てることもあり得る。


■ ”第2の陸山会事件”が迫る

これまで橋下氏は「小沢先生に頑張ってもらいたい」などと、他の識者や政治家がためらう「小沢評価」を堂々と口にしてきたが、実は小沢氏も周辺に、橋下氏について「礼儀正しい人間だ」「既得権と闘う覚悟は本物だ」などと高く評価する発言をしていたという。

ただ、この壊し屋2人が接近することは、その既得権派をますます苛立たせることになる。当然といえば当然の皮肉だが、橋下氏も、小沢氏が経験してきた権力総動員のなりふり構わぬ攻撃に晒され始めた。

なんと経済産業省中枢が、7月に関西の大停電を目論んでいるという信じ難い情報を掴んだ。

「梅雨が明けて夏を迎えた時、今の供給見通しでは確実に関西で大規模な電力不足が起きる。関西の有権者は身をもって橋下の原発再稼働反対が無責任で迷惑な主張だと知ることになり、橋下ブームは一気にしぼむだろう」(同省幹部)

言葉こそ慎重だが、大停電を「橋下のせい」と結び付ける論理はおそろしい。実際には電力供給できても、経産省と関西電力が結託すれば、停電や節電令を現実にすることはいとも簡単だ。

本誌にそう語ったことを含め、経産省はこの「停電ブラフ」を隠そうとしていない。もちろんそれは橋下氏の耳にも届いており、露骨な脅しに怒り心頭に発したことは想像に難くない。ある維新関係者は、橋下氏が原発稼働問題にここまでこだわり、ついにはこの問題で「国民が民主党政権を倒すしかない。次の総選挙で代わってもらう」と倒閣宣言までしたのは、そうした背景があったからだとみている。

霞が関を敵に回すと、”もれなく”大マスコミの攻撃も付いてくる、という構図もまた小沢氏のケースと同じ。

橋下氏は選挙中に親族の”スキャンダル情報”を流されるというネガティブキャンペーンの洗礼を受けたが、最近になって、政界関係者や捜査当局から、

「急拡大した大阪維新の会の議員は玉石混交で疑惑の宝庫。カネや倫理上の問題が噴出す」

と、不気味な”予言”とともに具体的なスキャンダル情報がリークされている。すでに一部メディアは、そうしたリークに乗って維新幹部らの周辺取材に着手している。

奇妙な事件も起きた。

橋下氏は職員労組の選挙活動を厳しく批判して追及してきたが、その最中に捏造された選挙支援職員リストが大阪維新の会に渡り、それをもとに議会で質問した同会の議員が労組側の反撃で逆に窮地に立たされた。まるで永田寿康元民主党代議士をしに追いやった偽メール事件を彷彿とさせる。

そして政権を握る既得権勢力が、1人の政治家を政治的に抹殺する最も効果的な方法は、「冤罪」で捜査当局を動かすことだ。

敵対陣営が橋下氏や維新の会幹部に”口利き目的でカネを渡した”という供述をでっち上げれば、それを端緒に捜査当局が強制捜査を掛け、大メディアが「悪人」のレッテルを貼る。これで橋下人気を一気に蹴落とすことができる。小沢氏の西松建設事件や陸山会事件がまさにそうだった。

小沢公判は対岸の火事ではない。小沢氏と手を結ぶ動きを見せた瞬間、橋下氏にもこれから”第2の陸山会事件”が起きると覚悟した方がいい。

これが真に既得権との全面対決なのだとすれば、やはり同調する勢力の結集は最低限必要な戦略となる。つまり、「小沢と橋下は組めるのか」だ。

みんなの党の渡辺喜美代表が語る。

「もし橋下氏自身が総選挙に出馬すると決断すれば、インパクトは非常に大きい意。その時は各勢力がバラバラで戦うのではなく、反増税と原発再稼働阻止、地方主権の実現など政策と理念で一致する勢力が合流し、霞が関を中心とする既得権集団を守ろうとする民主・自民の増税連合と雌雄を決する状況が生まれる可能性がある。

そうなれば100議席や150議席では意味がない。300選挙区すべてに候補者を立てて過半数を得なければならない」

大同団結へ向けた「静かな政界再編」が、まさにこれから始まる。

hung0504

文殊菩薩(ブログ版)より

http://iiyama16.blog.fc2.com/blog-entry-133.html#more

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