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2012年3月30日 (金)

小宮山洋子:厚労相はなぜ「専業主婦」を目の敵にするのか 「週刊ポスト」4/6号

週刊ポスト」4/6号 平成24年3月26日(月)発売 小学館 (通知済)
weeklypost.com
ポスト表紙なんと年収1800万円でも満額もらえる抜け穴も発覚!!

断じて「子供に優しい政権」ではない
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  民主党政権誕生の原動力となった「子ども手当」は、当初約束された満額月2万6000円を一度も支払うことなく廃止された。かわりに復活する「児童手当」 は、政治家と官僚たちを利するだけの「利権装置」である。「社会全体で子供を育てる」という理念は、もはや完全に失われた。
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所得制限が晩婚世帯を直撃
 さすがに「言うだけ番長」だ。民主党の前原誠司・政調会長は3月15日、「児童手当に戻るのではなく、われわれの理念は継承する」と強弁してみせた。
 民主・自民・公明3党の合意により、月内の成立が確実となった児童手当法改正案が衆院を通過した。名実ともに子ども手当は姿を消し、4月からは名称も自公政権時代と同じ児童手当が復活する。

         

小宮山洋子

 しかし、子ども手当と児童手当は根本の思想からしてまったく違うものである。
  児童手当では、6月から所得制限が課され、夫婦と子供2人の世帯で年収960万円(所得額736万円)を超えると、手当の支給対象から弾かれる。親の所得 にかかわらず平等に手当を配分することで「社会で子供を育て、少子化を食い止める」という子ども手当の理念は完全に失われた。
 実際、子ども手当の成果は上がっていた。実施後、2010年の日本の出生率は1・39と(前年比0・02ポイントアップ)、2年ぶりに上昇に転じている。
 こういうデータを役所は宣伝しないし、その意を受けた記者クラブ・メディアも報じない。
 子ども手当の効果は海外でも証明されている。日本と同じように少子化に悩んでいたフランスは、第2子以降には20歳になるまで月2万~3万円程度の家族手当(所得制限なし)を給付するなどして、出生率をEU加盟国2位の2・01(11年)まで押し上げた。
 日本でも出生率が上向きの兆しを見せていた矢先、その原動力は唐突に廃止されてしまったのである。
  前原政調会長は、年収960万円を超える世帯について、子ども手当実施に伴って廃止された年少扶養控除による増税分を緩和するため、所得制限の対象となっ ても月5000円(中学生以下の子供1人につき)が給付されると主張したが、こんなものは〝子供騙し手当〟 にすぎない。
 なにより、新しい児童手当には重大な欠陥がある。
  実は、所得制限の基準となる年収額は、世帯の合計ではなく、「生計の中心者(世帯で最も多く稼いだ者)」の収入である。そのため、夫の年収1000万円、 妻は専業主婦で子供2人という家庭では手当は3分の2カットされるのに対し、同じ世帯収入1000万円でも、夫婦それぞれに500万円の収入がある共働き 世帯なら満額もらえることになる。
 極端なケースでは、夫の年収が960万円で妻が専業主婦の世帯では手当がカットされるのに、夫・妻ともに900万円を稼ぐ世帯年収1800万円の家庭は所得制限に引っ掛からないという抜け道が存在するのである。
 さらにいえば、子ども手当創設前の旧・児童手当と比べても、増税分があるため年収800万円以上の国民はすべて損する仕組みなのだ。
  日本では近年、晩婚・晩産の傾向が強まっているが、これは多くのサラリーマンが子育てに掛かる費用を心配し、一定水準に給与が達するまで待つようになった 結果といわれる。年収960万円で所得制限をかければ、「ようやく子供を持てる」と期待に胸をふくらませた晩婚・晩産時代の子育て世代を直撃する。
「日本の出生率の回復を下支えしたのは、晩婚・晩産世代です。所得制限の復活はこの世代へのプレッシャーとなり、出産や育児への意欲を減退させかねない。
子ども手当は、創設以降コロコロと内容が変わったため、子供を産むことに対する不安感を払拭できなかった面は否めないが、理念は間違っていなかった。子ども手当の打ち切りは、少子化対策に完全に逆行する形となります」(社会保険労務士の北村庄吾氏)
 逆に、年収が960万円に近づけば、手当を受けたほうが得になるからと、働くのをやめたり労働時間を短縮したりするなど、給与をあえて下げようと考える国民が出てくる可能性もある。あるいは自営業者などは、これまで以上にやりくりして所得を低く抑えようとするだろう。
 新制度は子育て支援にならないばかりか、経済全体に悪影響を与えるのである。

 小宮山厚労相の「専業主婦イジメ」
  厚労省『国民生活基礎調査』(平成22年度)によると、日本の夫婦の数は3290万2000組。うち共稼ぎは1429万7000組、専業主婦世帯は 1495万2000組と、いまや両者の数はほとんど変わらない。 今回の所得制限は専業主婦世帯を狙い撃ちする内容であり、国民を二分させて対立を招く懸 念もある。
 信州大学の真壁昭夫・経済学部教授がいう。
「新児童手当は、制度設計に根本的な欠陥を抱えた代物というほかありません。
 共働き世帯が急速に増えている今の日本の実態を考慮せず、旧児童手当と同じ『生計の中心者』の稼ぎのみで所得制限を敷いてしまった。そのため極めて不公平な制度へと成り果てた」

 厚生労働省に質すと、こう答えた。
「不公平との指摘があることは承知しているが、あくまで3党合意で決まった内容であり、かつ(是正措置を)法案に反映させる実務的な時間もなかった」(同省・子ども手当管理室)
 こんな時だけ政治主導を装って、自分たちは責任逃れするつもりなのだ。3党合意は半年以上も前であり、時間は十分あった。現に民主党政権はその間、制度名を「子どものための手当」に 〝しろ・しない〟で、自民・公明両党とくだらない議論を延々と続けてきたではないか。
 いや、あるいは本当に政治主導だった可能性もある。
 小宮山洋子・厚労相は、これまで「専業主婦イジメ」を進めてきた名うての〝主婦キラー〟だからである。
  今年1月6日の大臣会見の場では、「一人一人が男性も女性もそれぞれ精一杯能力を発揮して生きていく男女共同参画の社会を作っていくため、足かせ・ハード ルになっている制度があってはいけない」と、パートなど妻の年収が103万円未満であれば、夫の納める所得税が安くなる配偶者控除の廃止を唱えた。まる で、毎日家事に追われる専業主婦は、社会進出に後れを取った悪しき存在であるような言い草である。
 さらに、サラリーマンの夫を持つ専業主婦が年金保険料の納付を免除されている第3号被保険者制度についても、「本当におかしな仕組み」(昨年9月5日発言)と、これまた廃止への意欲を公言した。
 今回の所得制限はそれらに続く小宮山流〝専業主婦攻撃〟第三の矢といえる。
 専業主婦にこれだけの仕打ちをしておいて、増加し続ける待機児童を解決するための保育所対策など、現実に主婦が働ける環境整備は手付かずのままだ。
  厚労相就任当時、突然たばこ増税の話を持ち出して顰蹙を買ったことも記憶に新しいが、小宮山氏の政治信念は、どうも個人的な好き嫌いに基づくものが多いよ うだ。彼女がどんな価値観を持とうと自由だが、それが明らかな不公平を助長しているとすれば、見過ごすことはできない。

表


 3党合意のウラに「票」と「カネ」
 おそらく、小宮山厚労相の偏った思想を利用しているのが、霞が関の官僚たちである。
 国民利益に反した不公正な仕組みをつくることこそ、「官像天国」の温床になるからだ。財務省を筆頭とする役所の権力の源泉は、カネを差配する権限にある。
 ところが国民に広く薄く平等に配る制度では、役所が権限や裁量を行使する余地がなくなる。
 この公平性こそ、子ども手当が役人に嫌われた最大の理由
。財務省が「社会保障の問題は少子化が根源にある」といって増税を進めながら、子ども手当をカットする矛盾に満ちた行動に打って出たのも、そう考えればわかりやすい。
 政治評論家の屋山太郎氏が指摘する。
「もともと財務省は子ども手当になんてピタ一文、カネを出したくはなかった。一律にカネを再分配するだけのシンプルな制度だから、外郭団体やポストを新設できるわけでもなく、役所にとっては旨味がまったくないわけです。
 それどころか、子ども手当に使う財源を別のところから引っ剥がしてこなければならないため、結局どこかの省が割りを食うハメになる。財務省を頂点とする霞が関は最初から潰す機会を眈々と窺っていた」
 そんな官僚の利己的な思惑に自ら擦り寄ったのが野田政権だ。政治利権も、不公正が基本なのは同じだからである。
  公明党が児童手当にこだわる本音は「党支持の中心である低所得層の子供だけが得をする制度に作り変えたかったから」(永田町関係者)というのが定説だ。凋 落に歯止めがか、からず、何としてでも公明支持票が欲しい自民党がこれに同調し、選挙対策のために両党は歩みを揃えた。
 そこに、官僚の歓心を買いたくて仕方がない野田政権が、〝政権基盤安定のため大連立もしたい〟と下心を覗かせて迎合したのが、今回の児童手当をめぐる茶番劇の真相である。
 その連中が思い描く先にあるのは、大増税政権の樹立である。、国民は新・児童手当の本当の狙いを見誤ってはならない。
p-50

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